世界地図は夜作られる
男のオネショについて、あんな事こんな事(体験談や思い出等)を語り合いましょう。ゲイ表現が含まれていますのでご注意ください。
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ゆうまさんの頼みごと
平日のある夜、めずらしくゆうまさんから電話がかかってきた。
ゆうまさん:もしもし、直?
直:その声はゆうまさん。
ゆうまさん:そうだよ、直、おまえぜんぜん連絡してこないな。
直:だって用ないもん。
ゆうまさん:まったくすぐそれだ。
直:そんでどうしたの?
ゆうまさん:今度の三連休、直はどうする予定?
直:う~ん、とくに決めてない。
ゆうまさん:ひまなら、また別荘に行かないか?
直:いいけど、わざわざ誘ってくるなんて、どうしたんだよ?
ゆうまさん:実はちょっと直に頼みたいこともあってさ。
直:なに、頼みって?
ゆうまさん:ちょっと今度の三連休、友人を別荘に招待したんだよ。
直:どんな友達?
ゆうまさん:まあいろいろのつながりのだよ。
直:ああ、今どきのセレブとか言われてる人たちのことね。
ゆうまさん:そのなかでもこっち関係の友人・・・
直:そんで、そのこととぼくとどういう関係があるんだよ。
ゆうまさん:直、頼む、別荘にいる間、俺の恋人役やってくれ。
直:いきなりだね。
ゆうまさん:直には悪いんだけど、恋人役頼んでたヤツが急にダメになって、それでもう直しか頼めなくて・・・
直:まったく困ったときだけ連絡してくるんだから・・・
ゆうまさん:友人は二人来るんだけど、それぞれ恋人連れてくるって言うから、俺だけひとりというわけにいかないだろう・・・
直:恋人役って、どんなことをすればいいんだよ。
ゆうまさん:設定としては、もうけっこう長く付き合っている恋人なので、ベタベタするような関係ではなくなってて、でも信頼し合ってるって感じで・・・
直:それってけっこう難しいじゃん・・・
ゆうまさん:まあ、直なら料理もできるし、会話もできるし・・・
直:普通にしてればいいんだね。
ゆうまさん:それから、エレピでミニコンサートもやってくれるといいだけどね・・・
直:まあそのくらいならできないことはないけど・・・
ゆうまさん:直、頼む、今回だけは俺の頼みきいてくれよ・・・
直:しかたないなあ、できるだけ恋人役やるけど、バレたって知らないからな。
ゆうまさん:やっぱ直は頼みがいがあるよね、安心した。
けっきょくゆうまさんに強引に頼まれてしまい、ぼくはしかたなく金曜の12時過ぎという深夜から、ゆうまさんの車で別荘に出かけたのだった。
ゆうまさん:直、こんな時間に悪いな。
直:でも2時すぎには着けるだろう?
ゆうまさん:まあその頃ならだいじょうぶだろう・・・
直:頼まれた食材買っといたよ。
ゆうまさん:悪い、忙しくて買いに行く時間なくて・・・
直:フォアグラは買えたけど、トリュフは買えなかったからね。
ゆうまさん:フォアグラがあればいいよ。
直:まったくフォアグラさえあればいいみたいだね。
ゆうまさん:いいんだよ、どうせたいして味なんかわからない連中だから、高いものさえ食わせてればいいんだよ・・・ ワインは何か買ってきてくれた?
直:ぼくの飲みたかったのを買ってきたよ。
ゆうまさん:なに?
直:赤はラ・ロッシュ、白はモンラッシェ。
ゆうまさん:名前はちょっときたことがあるけど、それいいのか?
直:どちらもロマネ・コンティと同じ最高クラスのワインだからね。
ゆうまさん:グランクリュならいいよ・・・
順調に高速は流れていたので、予定通り2時過ぎにはゆうまさんの別荘に着いた。
ゆうまさん:俺、もう限界、シャワー浴びたらすぐ寝るよ。
直:ぼくもそうするよ。
交代でシャワーを浴びて、ぼくたちはベッドに入った。
ゆうまさん:今夜は別のベッドで寝てもいいんだよ。
直:今夜はゆうまさんといっしょに寝たい。
ゆうまさん:俺は眠いから、すぐに寝るぞ、だから・・・
直:いいよ、となりで寝るだけで・・・
ゆうまさん:ったく、直はそうやってタラしてるんだ・・・
直:だってゆうまさん、今夜はいつもよりやさしいんだもん・・・
ゆうまさん:ほら、寝るぞ。
ぼくたちはからだを寄せ合ってベッドに横になった。ほんとうにゆうまさんは疲れていたのか、すぐに熟睡してしまった。
翌朝、9時にぼくたちは玄関のチャイムで起こされた。
ゆうまさん:もう9時になったんだ・・・
直:だれか来たのかな・・・
ゆうまさん:朝食9時に頼んでたら、それじゃないかな・・・
直:じゃあ、ぼくが出るよ。
ゆうまさん:直、ダメだ・・・
直:なんでだよ・・・
ゆうまさん:おまえ、そんなモッコリで出るつもりか?
直:げっ、朝立ちしてた・・・
ゆうまさん:俺が出るよ、直は寝てな。
しばらくして、朝食の用意ができて、持ってきた人が帰ってから、ゆうまさんがベッドルームに入ってきた。
ゆうまさん:朝メシの準備ができたぞ、直もそろそろ起きな。
直:もう9時過ぎちゃったんだね・・・
ゆうまさん:テラスに用意してもらったから、顔洗ったらおいで。
ぼくは洗面所で歯磨きをして顔を洗った。テラスに行くとテーブルの上に所狭しと朝食が並んでいた。
直:朝からすごいね。
ゆうまさん:食べられるだけ食べて、あとは残していいよ。
直:なんかゆうまさん、やさしいね。
ゆうまさん:まあ恋人同士のふりしなきゃならないからね。
直:まあこれならうまくいきそうだ。
ゆうまさん:とりあえず、頼むな。
直:いいよ、任せておいて。
ゆうまさん:これからどうしようか?
直:お客さん来るのは何時頃?
ゆうまさん:3時頃来てくれって言ってある。
直:じゃあ午前中にピアノの練習しておくよ。
ゆうまさん:悪いな、頼む。俺は買い物に行ってとりあえず必要そうなものを見つくろって買ってくる。
ぼくは楽譜を出してピアノの練習を始めた。初めて聴く人たちだから、暗譜ができててすぐに弾けるレパートリーでいくつもりだった。3時間ほど練習して、なんとか1時間くらいの演奏はだいじょうぶそうだったので、ぼくは練習を終えた。
ゆうまさん:昼過ぎたけど、腹減った?
直:朝食べ過ぎたからぜんぜん減らない。
ゆうまさん:俺も同じ。
直:カフェオレでも飲もうか?
ゆうまさん:そうだね。
直:エスプレッソマシンはどこ?
ゆうまさん:そこを開けると入ってると思う。
カフェオレをゆっくり飲んでから、ぼくたちは足りない野菜とかの買い物に出かけた。帰ってきてから、サラダのドレッシングや、フォアグラ用のソースを作ったりした。3時ちょっと過ぎにゆうまさんの友人の一組がまずやってきた。なんかデザイナーだといういかにもごっついオネエ系のおじさんとその相方のちょっと神経質そうな30過ぎの男性が仲良く入ってきた。
オネエ系:あら、ゆうまちゃん、お招きくださってありがと。
ゆうまさん:こんなところですが、ゆっくりしていってください。ええと、こっちは直、初めてですよね。
オネエ系:あら、いい男ね、ゆうまちゃんも隅に置けないわね。
ゆうまさん:直、こちらがデザイナーのミシェルさん、と言っても純粋の日本人だけどね。こちらがお相手の哲平さん。
直:直です、よろしくお願いします。
ゆうまさん:とりあえず、お茶でもいかがですか?
ミシェルさん:そうね、お紅茶でもいただこうかしら・・・
ゆうまさん:哲平さんは?
哲平:同じでいいです。
直:じゃあ、ちょっと準備してくるよ。
ゆうまさん:悪い、頼む。
お茶を入れて出していると、今度はもう一組が到着した。なんかオタクが年をとったみたいな40歳くらいの小太りの男性のほうは、ブランド物の服を着ているのが、失礼ながら滑稽な雰囲気を醸し出しているという感じだった。ところがそのお相手は20代中ごろくらいの、テレビに出てもおかしくないような顔のスリムなイケメンなのが、ちょっとアンバランスだった。
ブランド服:ちょっと迷って遅くなった。
ゆうまさん:おまえらしいな。ええと紹介するよ、こっちが直。
ブランド服:いつのまにタラしたんだよ。
ゆうまさん:おまえには言われたくないよ。直、俺の仕事仲間の克久、そんでそっちは?
ブランド服:ええとこれが俺の恋人の玲・・・
直:初めまして、直です、よろしくお願いします。
とりあえず新しく来た二人にも同じ紅茶を出して、6人でしばらく話をした。そして4時になったのでぼくはコンサートの準備のために一度部屋に戻った。下に穿いているジーンズはそのままにして、上は襟のあるシャツを着て、その上にやわらかい生地のジャケットを羽織った。そして10分ほど瞑想して気分を落ち着けるようにした。そういていると、ゆうまさんが呼びに来たので、ぼくはみんなの待つサロンに入っていった。
ゆうまさん:これから直がミニコンサートをします。何を弾いてくれるのかは、直本人からどうぞ・・・
直:ええと、今日はミニコンサートということで、1時間ほどのプログラムを用意してきました。とりあえずモーツアルトとフランクを弾きます。
ぼくは最初の曲は、ちょっと弾く前に時間をかけてから、弾き始めた。すこし夕方になりかけた時間に弾くモーツアルトのソナタは、なぜか思ったよりも明るい演奏になった。
弾き終わると一度ぼくは引っ込んで、すこしエネルギーをチャージしてから、またサロンに出た。そして今度はフランクを弾き始めた。これも思いの外うまく弾けて、無事に終了することができた。そしてアンコールにトロイメライを弾いてミニコンサートを終えた。
その後は、まずは食前酒ということで、別荘にあったペルノで乾杯をした。その後ぼくとゆうまさんはキッチンに入って食事の準備をした。前菜としてまずはサラダニソワーズを作った。そしてスープは市販の缶詰を利用して簡単に作り、フォアグラは焼けばいい状態にしておいた。
夕食時になったので、まずは前菜を食べながら、モンラッシェを飲んだ。ワインにうるさいと言うオネエのミッシェルさんもいいワインねととりあえずはほめてくれた。
そしてスープを食べたあと、またぼくとゆうまさんはキッチンに行って、フォアグラの仕上げをした。なんとかうまく焼くことができた。みんなの前に出すと、けっこういい反応があった。
ゆうまさん:今日のメインは、フォアグラのフランボワーズソースがけ、直のオリジナルレシピ。
克久さん:これは凄い、ゆうま、おまえ、すげえ相手を見つけたな、ピアノは弾けるし、料理はシェフ並だ・・・
直:ふだんはこんなものは作ってませんよ。
ミシェルさん:フォアグラのフルーツソースはよくあるけど、フランボワーズはどうかな・・・ まあいいわ、ラ・ロッシュがあるなら・・・
ゆうまさん:まあ、とにかく食ってみてくれよ。
克久さん:うまいよ、ワインも最高だし・・・
ゆうまさん:ワインも直が選んでくれたんだよ。
ミシェルさん:あら、思ったよりおいしいわ、ワインもいいセレクトだし・・・
直:メインがフルーツのソースだから、ワインもちょっとフルーツの香りの入ったものを選んでみました。
玲:これ、すげえウマいですよ。克久はこんなうまいもの食わせてくれないもんなあ・・・
克久さん:なんだよ、いつもフォアグラ食わせてやってるのに・・・
玲:こんなにおいしいの食わせてもらってない。
とりあえずフォアグラが好評だったので、ゆうまさんから頼まれたことはちゃんとできたと安心した。
デザートとコーヒーのあと、フィーヌを飲んででコーヒーを押し出して、夕食会は終った。
ぼくはピアノ演奏と料理、そして夕食時の会話に疲れきっていた。シャワーを浴びてゆうまさんの部屋に戻ると、そのままベッドに崩れ落ちるように横になった。
ゆうまさん:直、今日はいろいろありがとうな・・・
直:とりあえず、頼まれたことはちゃんとやったからね。
ゆうまさん:思った以上にやってくれて、すげえうれしかったよ。
直:ゆうまさんもあんな人達と付き合ってるなんて大変だね。
ゆうまさん:直は彼らがあんまり好きじゃないみたいだね。
直:ミシェルさんはなんか感じよくないし、お相手の哲平さんはちょっと暗いんだよね。それから克久さんはなんかオタクっぽいし、玲さんはきれいだけどなんか克久さんを軽く見てるような感じ・・・
ゆうまさん:直は、ぼーっとしてるようで、意外にちゃんと見てるよな・・・
直:あっそうか、ゴメン、ゆうまさんの友達だった・・・
ゆうまさん:友達ねえ、まあ友達かあ・・・ とにかく直、ありがとう。お礼のキス。
直:なんか初めてゆうまさんが心のこもったキスをしてくれたって感じ・・・
ゆうまさん:そうかな・・・
直:まあいいや、眠いから寝る。
ゆうまさん:はいはい、お疲れさま・・・
ぼくはいつになくやさしい雰囲気のゆうまさんに包まれるように気持ちよく眠ってしまっていた。

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