世界地図は夜作られる
男のオネショについて、あんな事こんな事(体験談や思い出等)を語り合いましょう。ゲイ表現が含まれていますのでご注意ください。
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「夜尿症矯正合宿」第5話 tetsuyaさん作

『夜尿症矯正合宿』 第5話 by tetsuya

トイレで俺の息子が治まるのを待ち、しばらくして体育館に戻ると、
全員が『制服』に着替えていた。何だか変な眺めだった。
中高生が全員おそろいのカットオフジーンズにTシャツ一枚という格好なのだから。
しかもジーンズやTシャツには所々黄色いシミがついている。
カットオフはジャストサイズなのでちょっとモッコリが目立つ奴もいる。
特に中学2年生の野村はモッコリが目立っていて、
自分でも恥ずかしいのか手を股間に当ててうつむいていた。
ゲイである俺にとっては結構嬉しい光景だった。
全員がこんな異常な格好をしているということに背徳感を感じ、俺の息子はまた膨張しだした。

やば・・・・い・・・股間に手をやる。
別の事を考えなければ・・・うーんと・・・うーーーんと・・・

塚本は全員が揃ったことを確かめると、再びマイクを手にした。
「それでは全員揃ったようですから始めます。皆さん自己紹介のときのように 
車座になって座ってください」

全員が腰を下ろす。 それを待ってから塚本は続けた。
「それでは誰でもいいです。夜尿症について語り合ってください。
告白でも経験談でも質問でも 構いません。
今まで自分の夜尿症について解放できる場所はなかったと思います。 
ここでは皆が同じ悩みを持った仲間です。
語り合うこと、告白することで自分の中にある もやもやを拭い去ってください」

そう言われてしばらくは沈黙が続いたが、それを破るように最年長の杉本が口を開いた。
「えっと・・・この合宿で最年長の杉本です。今、大学3回生です。 
僕は今でも週3回くらい失敗しています。今は一人暮らしなんで紙オムツを着けて寝ています。 
この病気で一番辛いことと言えば、宿泊できないということじゃないでしょうか。 
僕も結局小中高と修学旅行には参加しませんでした。
失敗してしまったらと思うと、 怖くて参加できませんでした。
ただ、一生に一度しかないことなんで、たとえオムツを着けてでも、
参加するべきだったのかなぁと最近思います」

「僕も迷っているんです」中学3年生の西本が口を開く。
ややぽっちゃりした感じの子だった。目がぱっちりしていて童顔なので、
中学3年よりもっと下に見える。その西本が続ける。
「実は来月修学旅行なんです。友達にばれたらと思い怖いんですけど行きたいっていう気持ちもあるし・・」
「君は週に何回くらい失敗しているの?」
「週1回くらいです」
その答えに杉本はちょっと笑って言った。
「じゃあ僕よりずっと症状軽いじゃないか! 
俺が君くらいの頃は殆ど毎日失敗していたんだよ。
失敗しない確率のほうが大きいんだから参加したほうがいいよ」
浅黒い肌にがっちりした筋肉がのっかった杉本が
夜はオムツ着けて寝ているなんて誰が想像するだろう。
2丁目に行けば絶対声かかるだろうなぁ・・・
でもオネショするからHも難しいんだろうな

俺はそんな想像をしながらまた股間を膨張させていた。
どうも俺にはこの環境はツライ。
というか嬉しくもあるのだがちょっとしたことですぐ股間が元気になってしまう。

「羨ましいよ。週1回だなんて。もうちょっと頑張れば治りそうじゃないか」
高校1年の広瀬が言った。 
彼は俺より少し背が低いが、眼鏡をかけてて、頭良さそうな顔をしていた。
聞けば高校1年で週3~4回オネショしてしまうらしい。しきりに「羨ましい」を連発していた。

「僕、今小5なんですけど、今日はこの合宿に来て驚きました。 
僕よりも大きいお兄さんたちがまさかオネショをしてるなんて考えたことなかったから・・・ 
僕には小2の弟がいるんですけど全然オネショをしないんです。
たまにバカにされたりするから悔しくて・・・」
この合宿最年少の寺上はそこまで言うと目に涙を潤ませた。
「泣くなよ。俺たちを見てまだまだ大丈夫だって思ったろ?」
杉本が言う。
「俺もこんなにオネショ仲間がいるとは思わなかったなぁ」
19歳でフリーターの篠原がはじめて口を開いた。彼は金髪でピアスを付けていた。
バスに乗り込んできたときはスケボースタイルでちょっとチャラチャラした印象だった。
今はアンバランスなジーンズにTシャツという格好だが。
こいつも外見から見てオネショするような奴にはとても見えなかった。
それが俺から見るととってもそそるのだった。

「俺は1年くらい前、彼女の前で寝小便してしまったんだ。
俺は熟睡で彼女に揺り起こされて気付くっていう 最悪のシチュエーションでさー。
それが全ての原因じゃないかもしれないけどあれから2週間で別れたんだ。 
俺も週1~2回くらいしか失敗しないから油断してたんだよね。
できるだけ泊まりにならないようには 気を遣ってたけど」
篠原ははーっとため息を一つついて、
「ホント、彼女も作れないよね。ましてやHなんておちおちできやしない」

Hという言葉に小中学生が敏感に反応する。気になる年頃なんだろうか・・・
俺もそうだった。彼氏を作るなんて夢のまた夢だった。

「中川さんは何かないんですか?」
ずっと黙って話を聞いていた俺に、杉本が振ってきた。

「あ・・・僕ですか? うーん・・ありますよ。つい最近の話が・・・」
俺はつい先月、ここでオネショをしてしまい、サークルのメンバーに見られてしまった話をした。
辛い経験だけに思い出したくないし、ましてや他人に告白するなんて絶対できないと思っていたが、
打ち解けた雰囲気になってきていたので、俺も告白しようと心に決めた。

「うわぁ・・・残酷・・・」
「ひどいなぁ・・・」
「かわいそうに・・・」
口々に感想を漏らす。自分に置き換えて想像しているみたいだ。
やっぱり共感の度合が違うのだろう。だって全員現役のオネショ小僧なんだから。

「木田くんは何かないの? 経験談とか・・・」
篠原が木田に振った。さっきから表情を変えることなく沈黙を守っていた。

「俺?・・・・俺は・・・・ないよ」

木田は迷惑そうに答えた。
さっき塚本に恥をかかされたことを怒っているのだろうか。
俺としては木田の告白を一番聞きたいと思っていたのに・・・少し残念に思った。
それからも告白は続いた。使っているオムツから、通院の話、
親が買ってきた怪しい漢方薬など、こんな話を皆でしたのは初めてだった。
今までオネショとの関わりは大きいのに、
それについて誰かとおおっぴらに喋る機会は全くなかった分、話は弾んだ。
けれどそれからも木田が口を開くことは一度もなかった。
結局夕食まで3時間以上も話し込んだ。終り頃には冗談を言い合うほどに打ち解けてきていた。

ただ一人、木田を除いて・・・

第6話につづく
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