世界地図は夜作られる
男のオネショについて、あんな事こんな事(体験談や思い出等)を語り合いましょう。ゲイ表現が含まれていますのでご注意ください。
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『僕の兄貴は夜尿症』第19回
tetsuya さんから引き続いて『僕の兄貴は夜尿症』第19回が送られてきましたので、さっそくアップ致します。新キャラが登場してドキドキしてしまいました。


『僕の兄貴は夜尿症』第19回(tetsuyaさん作)

「後藤!暇だったら飲みに行かないか?」
『彼』に誘われて俺は居酒屋に来ていた。
『彼』とは先日俺から講義ノートを借りてった彼のことだ。
あれ以来俺と彼はなんとなく話をするようになり、 今では飯食ったりする仲になっていた。
とはいえ居酒屋に彼と来たのは初めてだったが。
彼もサッカーを昔はやってたらしく、 二人はその方面の話で盛り上がることが多かった。
もちろん来年は就職活動だし、 その辺の真面目な話も本音で話せるいい相手だった。
短期間でこんなに打ち解けられたのは、 彼の人懐っこい笑顔にあるのかもしれない。
サークルを辞め、 サークルとの人間関係を断ち切ってしまった俺には現在唯一の友達 といってもよかった。
「え?お前飲まないつもりなの?」
一発目からウーロン茶を注文した俺を見て彼が不満そうな顔をした 。
「あぁ。バイクで来てるんだ」
「俺んち近くだから泊まってけよ」
そうくると思った…俺はきっぱり断った。
「いや、明日も用事あるし」
でも彼も引き下がらない。
「用事ってなんだよ…明日土曜だぜ。まさかデート?」
「いや…そんなんじゃ…」
「じゃいいだろ? 居酒屋に来たのに酒飲まないなんて意味ねぇじゃん!」
しょうがない。そういう返答も俺は想定していた。 今日は電車で帰ることにきめた。
俺も正直酒を飲むのは嫌いじゃなかった。 オネショ癖さえなければ…
この忌々しい癖のために俺は酒嫌いなキャラを演じなくてはならな かった。
飲んでも終電とかこの後の展開とか眠らないようにするだとか
とにかく飲み会の間中気を遣わなければならない。 俺にとって飲み会は単なる苦行だった。
それでも彼に誘われ今日の飲み会に来たのは、 一対一ならなんとかなるだろうと踏んだからだ。
あとでそれが全くの間違いだったことに気づくのだが…
最初の何杯か付き合えば彼も満足するだろう。 俺は最初そう思っていた。
「分かったよ。電車にするよ」
「おーし!じゃ乾杯だ!!」

俺は注意深く自制したつもりだったが、久しぶりの酒のせいか、 幾分酔ってしまっていた。
彼もベロベロって程ではないけれど、かなり顔が真っ赤だ。
「よっしゃ!2次会はウチでやろう!」
唐突に彼が拳をあげ言った。
「いや、さすがにもう帰らないと…」
「いいじゃん!まだ終電まで時間あるだろ?」
「いや…でも明日早いから…」
「つまんねーヤツだな…たまには羽目外すことも覚えろよ。 お前って見た目と違って全然真面目だな」
彼は酒に酔ってるせいかいつもとは違う口調で絡んでくる。
見た目って言われるとそうなのかもしれない。 今までもよく言われてきたことだ。
『君って見た目と違って真面目なんだね』
別に真面目なんじゃない。 オネショが治らないから行動を抑制しなければならないだけだ。
「とにかくもうちょっと付き合えよ~」
彼が俺の肩に手を回してくる。かなり酒臭かった。
結構酔っ払うと厄介なヤツだな… 俺は初めて見た彼の一面に少し戸惑った。
サークルの飲み会なら集団に紛れて適当に姿を消せるが一対一の場 合はそうも行かない。
一対一で飲むことの面倒さを感じた瞬間だった。
しょうがない… あとは酒を飲むフリをして適当に終電まで頑張ろう。
俺はそう決めると、若干ふらついてる彼の身体を支えながら、 居酒屋から程近い彼の部屋に行った。
「意外ときれいにしてるね」
彼の部屋は8畳のワンルームだった。 ベッドが部屋の端で存在感を見せている他は基本的に物の無い部屋 だった。
「意外って余計だっつーの!」
彼は台所で水をごくごくのんだ。
俺も本当は飲みたいがそんなに飲んだら確実に明日の朝は大洪水だ ろう。
「冷蔵庫に酒入ってる。あとは適当に飲んで!」
彼は言うと俺にチューハイを渡し、 自分はベッドに腰掛けて早速ビールを開けた。
彼が眠ったらすぐに帰ろう。
俺はそんなこと考えながらプルタブを引いた。

「おい!トイレ行こうぜ!!」
彼が飲んでたビールをベッド脇に置くと立ち上がり俺の手を引っ張 った。
「え?何??」
「トイレ行きたいんだろ? さっきからなに股間押さえてモジモジしてるんだよ。小学生かよ! 」
「あ、ちょ、ちょっと大丈夫だよ。一人で行くから」
「いや、俺もしたいんだ。一緒にしようぜ」
俺は彼の言葉の意味がよく分からなかった。
しかしそんなことお構いなしに彼は俺の手をぐいぐい引っ張り、 トイレまで連れて行く。
「よし。ここだ!」
彼がトイレのドアを開けると、 一人暮らしの家のトイレとは思えないほど広かった。
「え?何コレ??」
「俺トイレには拘ってるんだ。 って言っても広さだけであとは普通のトイレだよ」
だだっ広い空間の真ん中に歩ツンと置かれた男性用小便器がひとつ …それはシュールな光景だった。
「一緒にしようぜ」
彼は俺の手を引く。俺はそれを振りほどいて、
「い、いいよ。順番で。俺待ってるから…」
「何言ってんだよ。もう今にも漏れそうなんだろ?」
確かにそうだ。もう猶予ないほど膀胱はパンパンだった。 けれどなぜそのことを彼は知っているのか?
「男同士だし恥ずかしがることなんてないさ」
そういうと彼はジーンズのボタンフライを外し、チ● コをポロっと出した。
包茎だが、俺のチ●コよりもずっと大きい。大人のペニスだった。
「後藤も早くしろよ」
俺も仕方なくジーンズからチ●コを出した。
「へぇ~お前って案外ちっちゃいんだな」
彼はそう言うと勢いよく放尿し始めた。 俺も彼の言葉に若干傷つきながらも放尿を始める。
大き目の小便器に流れていく二人の小便。 酒を飲んだせいか臭いがキツい…
そのとき彼が不意にその砲身を俺に向けてきた。 彼の小便がモロに俺の下半身にかかる…
「ちょ!!な…何するんだ!!!」
俺は急な出来事につい怒鳴って言った。
「これ、夢なんだぜ。 夢の中で小便ひっかけられたらどうなると思う?」
「う…ウソだ…」
「ウソじゃねーよ。寝小便大学生、後藤雄介くん!」

はっ!
と俺は飛び起きた。
頭が少し痛い。酒のせいか…
ここはどこだ? 俺は未だ朦朧としている意識をはっきりさせようと首を振った。
『彼』の部屋だ…しかも彼のベッドの上。
外は少し明るくなってきているようだがまだ朝には程遠そうだった 。
ふと隣に目をやると静かな寝息を立てている彼がいた。
彼が寝たら帰るつもりだったのに…寝てしまったのか?
ここに二人でこうやって寝ているということはそうなんだろう。
もしかしたら俺の方が先に寝てしまっていたのかもしれない。
でもそんなことはどうでもいい。 もっと大きな問題が俺を襲っていた。

ケツの辺りがグッショリ濡れている…

自分で脱いだのか俺はボクブリ1枚で彼のベッドに横たわっていた 。
でもそのボクブリのケツがグッショリ濡れているのだ。
絶望だった。
他人の家で。しかもごまかしの効かないほどのオネショ。
かなり広範囲に濡らしてしまったに違いない。
彼は許してくれるだろうか。 怒ってもう家には呼んでくれないかもしれない。
今俺にとって唯一の友人を無くすことになるのか…
それだけならまだしも、 大学で言いふらされたりするかもしれない。
大学にもいられなくなるかもな…
もうこの状況を覆す方法など何も思いつかなかった。仕方ない。 正直に謝るしかない。布団も弁償しよう。
その後のことはもうどうにでもなれだ。 大学辞めるなら辞めてやらぁ。
俺は意を決し彼を起こそうとしてふと気づいた。

トイレに行きたい…

激しい尿意が未だ続いていた。 オネショしたはずなのにこの尿意は何だろう?
俺は自分のボクブリの股間を触ってみた。あれ?濡れてない…
「え?どういうこと??」
俺は思わず声を出し呟いていた。 濡れているのはケツだけっておかしくないか?
俺は布団の濡れた部分を触ってみた。 濡れた部分は隣の方に続いている。
もしかして…まさか…
俺は悪いと思いつつも隣で寝息を立てる彼の腰をあたりを触ってみ た。
そこはぐっしょり濡れていた。
俺じゃない。どうやらこのオネショは彼のものらしい。
もしかしてこっちが夢か?俺は頬をつねってみた。痛い。 こっちが現実だ。
それよりも迫り来る自分の尿意を何とかしないと… 俺は立ち上がるとトイレ目指して歩いた。
夢のトイレとは違い、ごく普通のトイレだった。
ごく普通のトイレだが、俺は念のためもう一度頬をつねった。 痛い。
もう俺にはどっちが夢でどっちが現実なのか分からなくなりそうだ った。
頬が痛いんだ。こっちが現実だと信じよう。
俺はそう決断すると便器に思いっきり放尿した。

状況はあれから変わらない。これは夢なんかじゃない。 紛れもない現実だ。
俺はとりあえず安堵の溜息をついた。
でもこれが現実なら彼の現実は、『彼』 がオネショをしたという現実は…
酒の飲み過ぎで今回たまたまやってしまったのだろうか?
大人でも酒の飲み過ぎでやってしまったっていう話はネットで読ん だりしたことがある。
まぁその線だろうな。俺みたいな夜尿症とは多分違うだろう。
正直仲間なら嬉しいけど、 大学生でオネショ常習犯なんて普通はありえない話だ。
俺はケツだけ濡れたパンツを脱ぐと、 そばにあったウェットティッシュでケツを丁寧に拭いてから、
ノーパンのままでジーンズを穿き、 ベッド横のソファに座り込んだ。
少しずつ明るくなってゆく部屋で気持ちよさそうに寝息を立ててい る彼を俺はただ見つめていた。
今日は彼が先にオネショをしたからこそ俺は大洪水を免れたといえ る。
俺の膀胱もパンパンだったんだ。 いつもだったら確実にオネショしていただろう。
そういう意味では俺は彼に救われたのかもしれない。
今日はもう帰るべきか。 彼も友人にオネショを見られるのは屈辱だろう。
しかし始発までまだ時間がある。 若干酒が残ってるのでバイクにも乗れない。
そのとき彼がうーーーんと伸びをした。
どうしよう…と俺は思った。 身体を動かせないまま彼をじっと見た。
股間の異常事態に気づいたのだろう。彼はがばっと身を起こした。
起きがけではっきりしない頭をしばし時間をかけ元に戻す。
俺はその間蛇に睨まれたカエルのように彼に視線を向けたまま硬直 していた。
徐に彼は首だけ俺の方に向け、寝起きの声で言った。
「情けないだろ? 俺、この歳になっても未だに寝ションベンするんだぜ」
「…杉本…」
意外な言葉に俺は彼の名を呟いた。

最終回>につづく

テーマ:GAY - ジャンル:アダルト

コメント
この記事へのコメント
続き待ってましたー!
まさかの展開でめちゃくちゃ萌えました、tetsuyaさん流石って感じです
しかし、杉本さん…すごく見覚えがあるような…
次回も期待して待ってます!
2013/08/26(月) 23:58:34 | URL | 名無し #-[ 編集]
ありがとうございますm(__)m
はい。あの杉本尚之クンですw
次回最終回となってしまいますが、最後まで楽しんでくださいね!
2013/08/27(火) 12:20:28 | URL | tetsuya #Tipl/IsA[ 編集]
Re: タイトルなし
名無しさま

管理人です。書き込みありがとうございます。
杉本くんを覚えているなんて、tetsuyaさんの小説のファンなのでしょうか。
これからもブログの応援をよろしくお願いします。
2013/08/27(火) 23:22:00 | URL | ♂世界地図♂ #-[ 編集]
Re: タイトルなし
tetsuyaさま

いつも小説を提供いただき、ありがとうございます。
杉本くん、わかる人にはわかるみたいですね。
次回最終回のとのこと、どんな結末になるのか、楽しみです。
続きをよろしくお願いいたします。
2013/08/27(火) 23:24:24 | URL | ♂世界地図♂ #-[ 編集]
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