世界地図は夜作られる
男のオネショについて、あんな事こんな事(体験談や思い出等)を語り合いましょう。ゲイ表現が含まれていますのでご注意ください。
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夜尿症の原因は・・・(4)
夜尿症の原因は・・・(4) noriさん作

しばらく剛知といっしょに待っていると、部屋のチャイムが鳴った。蒼汰は玄関に行きドアを開けた。ドアの前には30代半ばくらいのイケメンが立っていた。

「水島さん、すみません、父から調査に協力いただけると聞きまして・・・」
「ああ、大家さんの息子さんですか?」
「はい、田原省吾といいます、よろしくお願いします。」
「とりあえず、上がってください、まだ散らかってますが・・・」
「では遠慮なく。」

部屋に入ると、部屋の隅に剛知は座っていた。

「ああ、天野さん、こんにちは。」
「例の調査ですか?」
「そうなんですが、水島さんのほうは調査の趣旨をご理解いただいてないんですが・・・」
「話せばすぐにわかってもらえるんじゃないですか、俺と同じ状況なわけだし・・・」
「ただこの件は非常にデリケートな問題を含んでますから・・・」

コーヒーを持って蒼汰は部屋に入った。

「インスタントですが、よかったら・・・」
「ああ水島さん、おかまいなく。」
「今日はどういうことで?」
「ああ、私は県庁所在地の大学病院で医療と研究をしてまして、その関係でこの辺の調査をしているわけです。」
「どういう調査を?」
「調査の前にちょっと確認をしますね。水島さん、夜尿症で、今朝も寝小便をしましたよね。」
「えっ、なんですか、それが調査と関係あるんですか?」
「いきなり失礼なことを聞いてすみません、調査に重要な質問だったもので・・・」
「どういう調査なんですか・・・」
「詳しく説明をしないとわからないと思います。」

そう言うと田原さんは詳しい説明をした。

少し前に、このマンションンの最寄り駅の反対側に高いフェンスで囲まれた広い土地があった。そこはついこの前まで大きな研究施設があったところで、施設自体は地方に移転していた。
その土地を売却して、ショッピングセンターなり大規模マンションを作る計画だったらしいが、何か問題があったらしくて、土地は掘り返しただけで放置されていた。
その研究施設で扱っていた環境ホルモンが土地に染み込んで、掘り返したときにいろんな物質が空気中にさまざまな悪条件が重なって周囲に拡散てしまったという。
拡散した物質は人間には影響のあまりない環境ホルモンということだった。その通り、周りの住民に目立った影響は確認されなかった。
ところがあるところにピンポイントで影響がでているらしい。

「どうもその環境ホルモンはもともとの効果ではなくて、複合することによって意外な影響をあたえていたのです。」
「意外な影響ってなんですか?」
「それこそが水島さんや天野さんに関係していることなんです。」
「俺と浩太朗の共通点って、まさか・・・」
「話しにくいことであることはじゅうぶんに承知しています。あくまでもこの調査は医療行為なので、個人情報は完全に守られます。」
「この環境ホルモンは単体ではたいした影響はないのですが、他の物質と複合して汚染すると、夜尿症を悪化させる作用があるようなのです。」
「そんなことって現実にあることなんですか?」
「今までは確認されていません。今回初めてのケースなので、調査が極秘に始まったというわけなんです。」
「そんで、その環境ホルモンの影響を受けた人はたくさんいるんですか?」
「何分にも夜尿症はもしも発症していても秘密にされることが多くて、なかなか調査が進んでいません。今回お二人が調査に協力してくれるということで、これで調査が進み始めるでしょう。」
「あんまり協力したいような調査じゃないなあ・・・」
「確かに、まだ調査を始めたばかりの段階なんですが、夜尿症が悪化するのは、どうも10代台後半から30歳くらいまでの男性に限られているんです。」
「というか、その年代の男性で夜尿症ということ自体すげえ少ないんじゃないの?」
「そうなんですが、もともと夜尿症ではない若い男性で、夜尿症になった例も確認されています。」
「二十歳過ぎで急に夜尿症になったら驚くだろうな。」
「この間、スーパーの向こうで、25歳くらいの男性が急に夜尿症を発症したのが恋人にバレたとかで、自殺騒ぎがありました。今はその方も夜尿症の治療を始めたところです。」
「確かになあ、俺なんかは寝小便を知られてくなくて恋人も作れないもんなあ。蒼汰は?」
「俺だって似たようなもんだ・・・」
「それでお二人に質問ですが、最近寝小便の回数は増えていませんか?」
「俺の場合はずいぶん前からここに住んでるから、最近特にどうっていう影響はないなあ。まあ週に5~6回ネションベンしてるから、もう増えようがないのかもしれないが・・・ そんで蒼汰はどうなんだよ?」
「確かに、ここに引っ越してきて、二晩続けてオネショしちゃったからなあ、影響あったのかもしれない。」
「もう少し恥ずかしがらずに調査に協力してくれる人が増えると、謎の究明にもつながるんですけどね。」
「オネショすると必ず布団を日当たりのいいところに干さなきゃならないじゃん、それを探せば夜尿症の人に辿り着けるんじゃない?」
「すでにオネショ布団探しは数人のスタッフで実施はしています。でも、最近はオネショ布団を堂々と干すことがあまりなくなってまして、あまりうまくいっていませんね。お二人の場合は、ウチの畑から見えるところに堂々と干されていたので、見つかってよかったです。」
「別に堂々と干してるわけじゃないけどね、ここは畑に入らないと見えないから・・・」
「わたしもこちらを訪ねる前に、畑のほうに回ってオネショ布団を確認させていただきました。」
「えっ、見られちゃったのか、ハズいな・・・」
「どちらも見事な世界地図が描かれてましたね。夜尿症のほうはかなり重症のようです。」
「調査に協力するのはいいですけど、治療となると病院のほうまで行かなきゃならないですよね。」
「そうなりますが、病院までの交通費は支給させていただきますし、治療のほうも無料ですので、お時間さえいただければと思っています。」
「俺は調査に協力してもいいけど、剛知はどうする?」
「俺は蒼汰が協力するなら俺も同じようにする。」
「ではお二人がご協力くださるということで、よろしくお願いいたします。」

病院に行く日時を打ち合わせると、省吾さんは帰っていった。

「なんか、二日も続けてオネショするなんてヘンだなって思ってたんだ。」
「俺はもともとほぼ毎日してたから、影響は感じられないけどね。まあ、無料で治療してもらえるなら協力してもいいかなって思った。蒼汰に比べると、俺の夜尿症はかなり重症だからね。」
「まあ、いちど病院に行ってみないことにはどんな調査と治療をするのかわからないね。」
「病院に行ってみてヤバいと思ったらもう行かないようにすればいいわけだし。」
「そんで、今日はこれからどうする?」
「飯食いに行こうか?」
「いいけど、俺、ちょっと買いたいものがあるから、水島に行きたいな。」
「いいよ、俺も午後はヒマだし。」

蒼汰たちは電車に乗って5分ほどのところにある、駅前に大きな繁華街がある街に出かけた。
手ごろなランチをいっしょに食べて、その後は商店街をぶらぶらと歩いた。

「蒼汰、買い物って何だよ?」
「布団だよ、こんなにオネショするようになったら、布団の予備がないとヤバい。」
「ああ、そうか、蒼汰はここに越してくるまではあんまネションベンしなかったんだったよね。」
「とりあえず、予備の布団があれば、オネショの回数が増えても安心だし・・・」
「でも、布団は荷物になるから、最後に買わないとな。」
「それまでどうする?」
「蒼汰とデート。」
「デートって、マジッ?」
「マジだよ、蒼汰といっしょだとなんか落ち着くし・・・」
「俺はいいけど・・・」

蒼汰たちはふたりで駅ビルやその周辺の店を次々に回っていった。

「なんか俺の買い物に付き合わせたみたいだね。」
「剛知に似合う服が見つかってよかった。」
「じゃあ、布団を買いに行く?」
「そうだね、早めに帰って、干してる布団を取り込まなきゃ。」

量販店で布団のセットで比較的安いものがあったので、蒼汰はそれを買った。
電車に乗って、マンションまで帰って、まずは布団を取り込んだ。
布団は表面はかなり乾いていたが、裏側のほうはまだ湿りが残っていた。

「布団、完全には乾いてないけど・・・」
「別にいいよ、日に当たったほうは結構乾いてるだろう?」
「でも、裏側が渇いてないから、このまま寝たら、表のほうまで濡れてきちゃうよ。」
「そのくらいは慣れてるから平気だよ。」
「でも剛知、布団が多少でも湿ってると、寝てると気持ち悪くない?」
「まあ気持ち悪いことは悪いんだけど、濡れてても俺は寝られるから・・・」
「そうなんだ、俺は濡れてると寝られないなあ・・・」
「俺は昔、親にネションベンの回数をごまかすために、ときどきネションベンしてても、親にはしてないって言って、濡れた布団をほったらかしにしてたことがある。その夜は、ぐしょぐしょの布団に入って寝てた。」
「濡れた布団って冷たくて眠れないんじゃない?」
「そうだね、夏はともかく、冬はすげえ冷たいんだよ。でもガマンしてると多少は体温であったかくなってくるから、寝られないことはない。」
「別にオネショを親にごまかす必要はなかったんじゃない?」
「だってネションベンするとすげえ親が怒るから、それを何とか少しでも回避したかったんだよね。」
「そうなんだ、怒られるんだ。」
「まあ怒るのもしょうがねえよな、高校生にもなった大きなからだの息子がほぼ毎日すげえネションベンするんだから。」
「そうなんだ、剛知は高校生でもそんなにしてたんだ。」
「高校生の時どころか、社会人になった今もバリバリの夜尿症だもんな。」
「まあ、俺もするから言えるんだけど、別にオネショしてもいいじゃん。」
「うわっ、初めてそんなこと言われた。」
「剛知はいいところがいっぱいあるんだから、夜尿症くらいはゆるす。」
「なんだよ、上から目線だなあ、蒼汰だって夜尿症のくせに。」
「俺は夜尿症じゃねえよ。」
「もうムキになっちゃって、蒼汰は年上だけどかわいい。」
「こらっ、年上にかわいい言うな。」

いつの間にかふたりの距離はさらに縮まっているようだった。けっきょく夕食も蒼汰は剛太といっしょに部屋で食べたのだった。


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