世界地図は夜作られる
男のオネショについて、あんな事こんな事(体験談や思い出等)を語り合いましょう。ゲイ表現が含まれていますのでご注意ください。
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「僕の兄貴は夜尿症」第3回
tetsuyaさん作の小説『僕の兄貴は夜尿症』も第3回目となりました。物語は意外な方向に展開していきそうです、なんかドキドキしてきた・・・


「僕の兄貴は夜尿症」第3回(tetsuyaさん作)

昼前には科学部の活動も終わって、僕はまっすぐ家に帰ってきた。特にすることもない。勉強なんてしたくないし…
だらだらとアイスクリーム食べながらリビングで昔のドラマの再放送を見てた。
「お!」
僕はあんまりストーリーに入り込む気持ちもなくただテレビを流し見してただけなのだがつい身を乗り出した。
主役の子供役で出てる小学1年生がどうやらオネショしてしまったらしい。そんなシーンが突如流れた。
「お!」って言ってみたものの大して萌えなかった。だって小学1年生じゃオネショするなんて当たり前のことだし。
兄貴みたいな大学生がオネショするってギャップが萌えるのにな…いっそ主人公がオネショすればいいのに。
僕はそう思いながらチャンネルを変えた。
テレビや映画を家族で見ててたまにオネショネタが出てきたときに流れる家族間の気まずさったらなかったな…
たいていオネショした奴はテレビの中で馬鹿にされる。
それまで笑いながら見てた兄貴が突然黙り込む。
親父やお袋、そして僕も妙に黙り込んじゃって突然トイレに立ってみたり。
兄貴もそんな気の遣われ方をするのが逆に恥ずかしかったんだろうな…と思った。
当時僕は小学生だったが、兄貴のオネショのことを口に出したりはしなかった。お袋に固く止められていたからだ。
「雄ちゃんは夜尿症という病気なの。だからからかったりしちゃいけないのよ」って。
僕が一方的にむくれてつっかかっていくときでも決してオネショのことを口にはしなかった。
兄弟ゲンカはほとんど覚えがない。さすがに7つも離れていると兄弟ゲンカしようにも力的に相手にならないし。
実は僕には兄貴より3つ年上の姉貴がいる。
5年前に結婚して家を出て遠くに行ってしまったのだけどその姉貴と兄貴は結構ケンカしていたらしい。
その姉貴は結構兄貴のオネショをからかっていたみたいだけど。
テレビにも何だか飽きてしまったので僕は伸びをしながら庭に出てみた。
アブラゼミのけだるい合唱と強い日差しが夏の昼下がりを彩っている。
兄貴の布団は完全に乾いていた。やっぱ夏の太陽は偉大だな。あんなでっかい世界地図を消してしまえるんだから。
僕は布団を持ち上げ縁側に持ってった。
オネショの後始末についてはお袋は洗濯機を回すだけで基本的に兄貴が自分でやるという
家ルールができているんだけど、兄貴はサークルの関係で帰りが遅かったりするので
布団を取り込むのはお袋がやっていた。今は夏休みなのでこっそり僕がやっているというわけだ。
僕は布団を2階の兄貴の部屋に運び、ベッドの上に敷いた。
新しいシーツをかける前に兄貴の布団をしばし眺める。
幾重にも重なったオネショの染み。それはオーストラリア大陸だったり南米大陸だったり…
同じような場所に何度も描かれた世界地図の残像が僕にはまぶしかった。
思わず顔をくっつけて臭いを嗅ぐ。太陽の温かい匂いとほのかなアンモニアの香り。
僕は何だか眠くなった。そうだ。今日無理して起きだしてたんだっけ…
このアンモニアの匂いに包まれて眠りたいよ…そう思いながらいつしか僕は寝息を立てていた。

次に目が覚めたのはもう外が真っ暗になってからだった。
誰かに体を揺さぶられている。お袋??
僕はゆっくり目を開けてはっとして起き上がった。それは兄貴だった。
「何してんの?」
兄貴の顔は若干険しかった。
僕は最初何事か分からない顔で兄貴をじっと見つめてるうちに
ここは兄貴の部屋で布団を置きにきたときにうっかり寝てしまったことを思い出した。
「寝るなら自分の部屋で寝ろよ。俺の部屋に勝手に入ってくんな」
「ごめん…」
僕はしおらしく言うとすごすごと部屋を出て行った。
部屋を出て行くときにもう一度
「兄ちゃん…ほんとごめんな…」
兄貴は言い過ぎたと思ったのか
「もういいよ。篤だって勝手に自分の部屋に俺が入っていったらいい気しないだろ?
 それと同じさ。今度から気をつけてくれりゃいいから」
いや、兄貴が僕の部屋に入ってくるのは全然問題ないよ。
むしろ僕の布団に寝てでっかい世界地図描いて欲しいくらいなのに…
と口から出そうになるのを飲み込んで僕は自分の部屋に戻った。
まぁむかつくのも仕方ない。自分の部屋に戻ってみたら弟が自分の布団の上で寝てるんだ。
しかも濃黄色のオネショの跡がたくさん描かれた布団の上で。今日描いた出来立ての地図もあるんだから。
恥ずかしさと腹立たしさが相まってあんな表情になったのかな…と思うと何だか僕の息子が熱くなってきた。
それから3日間兄貴はオネショをしなかった。僕も兄貴もぐっすり寝ることができた。
兄貴のオネショは大学生になってからは週3回程度まで減ってきていて(それでも十分多いけど)
運が悪けりゃ10日くらいオネショしないときもあった。特に今のような夏場は。
3日連続で世界地図を描いたなんてのはこの時期じゃ珍しい方だった。このまま治ってしまうのはやだな…
そんな不謹慎なことを考えた4日目の朝。
兄貴が濡れたシーツを抱えて階段を下りるのを見届けた。午前4時50分。外は明るくなりかけ始めていた。
僕はこっそり兄貴の部屋に忍び込む。いつもの儀式を始めるために。
兄貴の布団には期待を裏切らないどでかい地図が描かれていた。僕は迷わず顔を近づける。
アンモニアの臭いが濃くなった。
そのときドアが開いた。僕は反射的に頭だけ振り返る。
網膜に飛び込んできたのは小便でぐっしょり濡れたスウェットを穿いたままの兄貴だった。

第4回>につづく

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