クリスマスイブは帰国した翼といっしょに**のママに会いにいった。翼がママにおみやげを渡したいと言ったからだ。さすがにクリスマスイブは**も非常に混雑していたが、早めに行ったのですこし待っただけで座ることができた。
ママ：や～だ、翼ったら、おみやげなんかいいのに・・・
直：口ではそう言っても、手はちゃんと受け取ってるじゃないか。
ママ：うるさいわねえ、あんたはだまっていなさい。
翼：そんなにたいしたものじゃないし・・・
ママ：もう翼が遠くから買ってきてくれたというだけでうれしいわ。
翼：ママも元気そうでよかった。
ママ：翼は誰かさんと違っていつもやさしいわねえ。
直：いちいちひっかかる言い方・・・
ママ：あら、なんか直は心にやましいことがあるから、そう思うのよ。
直：うるせえなあ、ったく変なことを言ったのはママだろうが・・・
翼：ママ、あんまり直を刺激するとホントに怒りだすからね。
ママ：あらそうだったわ、直の精神年齢が幼稚園児並みだってこと忘れてたわ。
直：ふん、ママの精神年齢は熊並みのくせに・・・
ママ：あたしのどこが熊並みだって？
直：ぜんぶ。
ママ：ホント直はレディにたいして失礼だわ。
直：熊にもレディがいるのか？
ママ：もう怒った、いくら直でもただじゃおかねえぞ。
直：おっ、熊が本気で怒った。
ママ：今日という今日は決着つけてやろうじゃねえか。
翼：ママ、ママ、そんな直の挑発にのらないでよ。
ママ：あらホントだわ、あたしとしたことが・・・
翼：直もママにあんまり失礼なこと言わないの。
直：失礼なことなんて言ってねえし・・・
翼：まったく直はママといると子供みたいになるんだから・・・
ママ：ホントよね、直だって見かけだけはそこそこイケてるのに、しゃべると残念よねえ・・・
直：ったく、もっとやさしく言えないのかよ・・・
ママ：あんたは翼にやさしくしてもらいなさい。
翼：ママ、今日はゴメンね、なんか混んできたみたいだから、オレたちは帰るから・・・
ママ：あら、そう・・・　翼、おみやげありがとうね・・・
翼：おみやげっていってもちょっとだけだから・・・
ママ：ホント、うれしいわ。それから、直、ちゃんと翼の言うことをきくのよ。
直：ぼくは犬か。
ママ：直といっしょにされたら犬のほうが怒るわよ。
直：もうこんなとこ、来ねえよ。
ママ：あんたのその言葉、何回きいたかしらねえ・・・
翼：もう、直はいつもママにつっかるんだから。ママ、ゴメンね。ほら、直もママに謝りなよ・・・
直：ったく、なんでぼくが謝らなきゃならないんだよ・・・
翼：な、お、・・・
ママ：いいわよ、あたしも悪いんだから。
翼：ママ、ホントにゴメンね。
ママ：いいわよ、翼が謝ることないわよ。直とはいつもこんな調子なんだし・・・
翼：日本にいるあいだにもう一回くらいは来られるかもしれない。
ママ：そうしてくれるとうれしいわ。
そしてぼくたちは**を出て、ぼくのマンションに帰った。そしてソファに座ってゆっくりと二人で飲み直した。
翼：とりあえず、直とイブをいっしょにすごせてよかった・・・
直：イブに恋人たちのすることは？
翼：愛を語り合う。
直：そのあとは？
翼：寝る。
直：違うだろうが・・・
翼：帰りの飛行機であんまり眠れなかったから、オレ眠い。
直：だからちょっとだけ・・・
翼：ベッドに横になったら、たぶん速攻で寝るよ、オレ。明日にしようよ・・・
直：まったくしょうがないなあ・・・
翼：オレ、マジで寝るね。
そう言うと翼はベッドにさっさと入って横になった。
直：こら、寝るんじゃないって。
翼：もうだめ、オレ寝る・・・
直：そんなに寝てたら、寝ションベンぶっかけるかもしれないぞ・・・
翼：いいよ、したらオレが明日の朝、後始末してあげるから・・・　・・・zzz・・・
直：ったくしょうがねえなあ・・・
しかたなくぼくは翼にくっつくようにベッドに横になった。やはり長時間の移動で疲れていたのか、翼はすぐに気持ちよさそうに眠り始めていた。翼の顔を見ながらぼくは勃起したモノをしずめようかとすこし考えていたが、けっきょく翼の寝息を感じながらそのまま眠ってしまっていた・・・